「湛む」という言葉から、或いは「耽美」という言葉から、思い描くイメージとはどのようなものでしょうか。
今回参加させていただいたアンソロジーではこれらの言葉と、更には「船」「花」「廃温室」を共通のキーワードとして6名がそれぞれに掌篇を納めています。
主軸となるうさうららさん『湛む
其の一』によってふっと照明が切り替わるのを皮切りに、麻薬然とした甘さを漂わせる白河紫苑さん『禍福の淋漓』、無垢な視点がどこかひやりとさせられる紺堂カヤさん『咲いて枯れるもの、手折るもの』、SFの切り口で描かれ"含み"を多分に堪能することのできる磯崎愛さん『ブーガンヴィルとオルー』、海に咲く花が心地よい読後感を残していく瓜越古真さん『月夜の海にくらげ咲く』、混乱を誘う文体で微力ながら主軸を支える散文桜鬼『湛む
其のニ』、そうしてうさうららさん『湛む 終章』により幕が閉じる。
それぞれの掌篇の最後には登場した花の解説文と挿絵がついており、『湛む』各章にもふんだんに挿絵が盛り込まれています。
速読が得意な方にも、そうでない方にも、いつになくゆったりと、それこそ湛むように読んでいただけるアンソロジーなのではないかと思います。
主宰のうさうららさん、また共に作品を納める機会に恵まれましたみなさん、どうもありがとうございました……!
とても楽しかったです……✨
【頒布予定】
5/6 第二十六回文学フリマ東京
ウェブカタログ(ホワイトのみ)
5/27 第四回文学フリマ金沢
(ホワイトのみ)
7/16 Text-Revolutions7
未定 zine展 in Beppu5